剰余金と含み資産

剰余金とは簡単に説明すると、会社が決算を終えて、税金を支払った後に会社に残った現金のことをいいます。

これに対して、保険に貯蓄された解約返戻金を含み資産(別称:含み益)といいますが、

どちらも現金であることに変わりありません。

では、法人にとって、剰余金と保険に貯蓄された解約返戻金(含み資産)は同じ位置づけでしょうか?

これが大きく異なります。

剰余金は、内部留保として貸借対照表(B/S上)に記載されるもので、資産計上となり、当期の決算には影響を与えません。

これに対して、含み益は解約することで会社にお金が入ってくることで、現金化された時点で会社の利益として計上されます(P/L上)。ということは当期の決算に影響を与えることになるのです。

 

もっと具体的にいうと、

ある会社の決算が「5,000万円の赤字になりそうだ」と仮定します。

このとき剰余金として1億円があるから、会社としては取り急ぎ、資金繰りについては何とかなりますが、決算書上はマイナス5,000万円となります。

これに対して,生命保険を使うと、解約時に5,000万円が会社に振り込まれたら、この解約金は利益計上されますので、赤字になるはずの今期決算は収支がプラスマイナス0(ゼロ)になるということとなのです!!

 会社にとっては、同じ現金でも会計上の意味が全く異なるのです。

片や5,000万円の赤字、片やトントンなのです。

 

 

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